卓005 持ち物には名前を
中学1・2年生の提出物を見ています。

4月や5月は指導の甲斐なく記名の無いものに出くわします。
「皆が同じ形のものを持つなら,自分のものとわかるようくふうを必ずするもの。」
とうったえても,です。
要は,
「持ち物には,名前を書きませう。」
名前を書いてない子には,今度から氏名欄に
「 七 篠 陽 奈 」
と書いてお返しするようにします。読み方は,
「 ななしの ような 」・・・です。
(はがして正せるように,透明粘着テープに書いて貼って返します)
このほかに,私の生活の中にある 「持ち物には名前を・・・」 を,あと,二,三,ご紹介しましょう。
まず,電卓です。

「水越電卓治」と名づけて愛用しています。
在職以来,5代目の電卓ゆえ,
「水越電卓治Ⅴ世」 が正式な名前。
Ⅰ~Ⅳ世がカシオ朝で,Ⅴ世はシャープ朝。
次に,二穴(にけつ)パンチャー。

クラスでよく,持ってる子が持ってない子から,
「貸して!」と,たかられてしまう文具の
上位のひとつ(ホチキスもそうですね)。
A4とかB5など紙のサイズを合わせる定規が引き伸ばせるという,ちょっとだけいい種類。
でも,ここはそんな自身を謙遜(けんそん)して,
「自分はね,どこにでもあるごく普通で,平凡な二穴パンチャーと同じだよ!」(ややいやみが・・・)
という姿勢を込めて付けた名前は,
「平凡パンチ」
なんだか20年ほど前まで見かけた本の名前と同じ?
そう思われた方は,気のせいか,おそらく何かの偶然です。
その本まで当時,持ってない子から
「貸して」と,たかられたものだったかどうかは,謎です。
◆
最後に,電子レンジ。マイクロウェイブ。
「チーン。」という音とともに解凍を知らせる電子レンジの姿と,
「チーン。」という音とともに解答を知らせる「一休さん」の姿を見て,
日本人は,いにしえより続く,振り払うことのできない道徳観の存在から,この両者の存在を重ね合わせてきました。
ことに昭和50年代には,
好き好き好き好き 好き好き 一休さん
とまで八・四・六で歌われていただけの威厳を,この電子レンジにも与えるべく,名づけて,
「 一 休 廉 師 (いっきゅう・れんじ) 」

一休廉師は,
すでに鎌倉仏教の末法思想にもあった「欣求浄土(ゴング・じょうど)」の世界観を,
「格闘技のラウンドの終わりに鳴るゴングの音こそが,次のラウンドには浄土へと救済されることを希(こいねが)う経過点である。」
と解釈し,
「加熱解凍」 の極致に達した電子レンジがチーンと音を発することとは,
とんちんかんちん一休さんが熟考思索の末に
チーンと音を発していた姿勢に根拠があったものと
雄弁に説いているのです。
同じ鐘の音でも,かの『平家物語』冒頭にある 「祇園精舎の鐘の声。諸行無常の響きあり。」 に漂う無常観とはかなり対照的といえます。
現代社会においても,仏壇で鳴らすリン,タイプライター,トライアングルなどから,鼻をかむ音に至るまで,日常耳にする「チーン」という響きに,抗(あらが)うことのできない強い力の存在を,今日も日本人は思い知らされるのです。
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で,私がお話ししたかった「持ち物には名前を・・・」とは,
「持ち物には,名前を書きませう。」 などよりもむしろ,
「持ち物には,名前をつけませう・・。」 なんですねえ。
わりと大切に持ち物を使うことができますよ。ペットと同じような見方。
(生徒の皆さんへ。 ◆~■間には冗談がかなり含まれておりますので,真に受けないようにしましょう。 これからも,ばりばりと勉強して,福を呼ぼう!)
コメント: じつにくだらん!!! by 磯 野 波 平
